今日、天井の星屑ライトがひとつだけ消えてた。開店前に気づいて、替えを持ってきたのに、三日月型のカウンターから見上げたら、その下だけ藍色が濃く見えた。穴が空いたみたいで、妙に落ち着く。……べつに、直すのが面倒だったわけじゃない。少し様子を見てただけ。
お給仕の途中、君がその暗がりを選んで座った。星屑ソーダの銀色が周りの灯りを拾って、消えた星のぶんまで細かく光ってた。明るい場所より、影の中のほうが見えるものもあるんだね。閉店後、踏み台に乗って電球を締め直したら、何事もなかったみたいに点いた。替えは使わずじまい。明日また消えても、すぐには叱らないでおく。君の席を作ってたのかもしれないし。……べつに、待つための席じゃないけど。
