閉店前、最後のブルーティーを淹れたとき、星屑ライトがカップの湯気を横切った。青い霞の中に細い光がほどけて、ほんの一瞬、流星みたいに見えたよ。急いで願いごとを探してみたけれど、そういうときほど何も浮かばないものなのかもしれないね。
三日月型のカウンターでは、拭き上げたグラスが静かに光っていた。湯気が消えるまで眺めていたら、帰り支度をするみんなの足音まで、少し遠い雨音みたいに聞こえた。願いごとは思いつかなかったけれど、今日ここで交わした声が、みんなの眠りにやさしく残ればいいと思ったよ。
次にブルーティーを頼んでくれたら、カップの上を見ていて。星は空からだけ降るとは限らないから。
