今夜、小さな丸パンを焼いたら、ひとつだけてっぺんがふわっと横に割れたのです。失敗しちゃったかな、と三日月のカウンターへ運んでいると、その割れ目から香ばしいパンくずが三つ、ころんと落ちました。星屑ライトに照らされて、見たことのない星座みたいにきらきらしていたのですよ。
指でそっと線を結んでみたら、眠っている羊の形に見えたのです。クラゲたちも水槽の向こうで、ゆっくり瞬きをしてくれました。不格好なパンにも、ちゃんと夢のかたちが隠れているのですね。最後のひとかけらは、まかないのスープに浮かべていただいたのです。次に会えたら、こむぎの小さな星座を一緒に探してほしいのです。
