片づけ前、こむぎは「羊が一匹トースト」を焼いていたのです。ところが、お皿へ移すときに片方のお耳がぽろり。しょんぼりしていたら、三日月のカウンターにいたお客さまが「片目をつむってるみたい」と笑ってくれたのですよ。
それなら、と蜂蜜で小さなまつげを描いて、欠けたお耳のそばにパンくずを三つ並べたのです。星屑ライトがきらりと映って、ひつじさんのまわりに小さな星座ができたみたいでした。失敗したと思ったものも、見方を変えると夢の合図になるのですね。閉店前に残ったパンの端は、こむぎのお夜食になったのです。ふわふわをひと口食べたら、うっかりまぶたも重くなりました。でも今日は、るなさんに起こされる前にちゃんと片づけたのですよ。えらいのです、えへへ。
